情報インフラを語る 序章
ー 過去に学ぶ、情報インフラの変革 ー インフラと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。道路や水道、通信網といった物理的な基盤を想像する人が多いかもしれません。一方、IT業界に身を置く私たちにとって、情報システムはインフラそのものだと言えます。かつてのメインフレームコンピュータで「構築」された企業の中核となる情報システムは「基幹系システム」と呼ばれました。ことさら「構築」とか「開発」といった言葉が使われるのも橋や道路と同じような公共インフラの建設を意識してのものではなかったかと思います。東京デジタルアイディアーズと私たちは長いこと情報システムによるインフラとともに過ごしてきました。インフラは企業にとって最も重要な戦略と表裏一体の関係にあります。企業戦略の成否を分けるのはインフラだといって過言ではないと思います。ここではインフラについて東京デジタルアイディアーズからいくつかの観点で語ってみることにいたします。
このブログでは情報システムの進化とともにインフラの役割がどのように変化していったかについて語りたいと思います。情報システムが社会インフラとなってからの歴史はそれほど長いものではありません。今では歴史の遺物のようにいわれるCOBOLでも、その登場は1959年のことです。またオブジェクト指向言語としてもてはやされたJAVAが発表されたのは1995年のことです。社会インフラとしての情報システムの歴史は50年前後とみて良いでしょう。
短い歴史の中でまさに世界を揺るがす「驚きの大発明」がいくつもありました。PC革命、インターネット革命を目の当たりにしてほとんどの企業は時代の変化にどう対処すれば良いのか悩み抜いたものです。しかし「驚きの大発明」がそのまま「インフラ」を形成したわけではありません。自社の戦略とテクノロジーを結びつけて、大胆な投資に踏み切ることのできた企業のみが新しいインフラを制する、同じことが何度も繰り返されてきました。
新しいインフラが定着すると、ゲームの論理が全く変わってしまうことがあります。変化したゲーム論理をあざとく見つけてチャンスをつかんだ企業も大きな成功を収めることができました。反対に過去のルールにこだわって大事な戦略的ポジションを失ってしまった企業も多く存在します。
これからの時代、生成AIが新しい情報システムのインフラを形成していくことに疑いはありません。このインフラは多くの参加者を必要としています。OpenAIやGoogleの提供するLLMはやがてAIインフラの根幹として社会に定着していくことでしょう。LLMへ情報ソースを提供するメディアもまたインフラへの重要な参加者となります。さらにAIインフラを利用する私たち消費者もインフラの一部として役割を担っていくことになります。
新しいインフラの登場に際して私たちはどのように対処していくべきか。何度も繰り返されたこのテーマについて過去の教訓から学ぶことがあるのではないか。そうした想いでこのブログを書き進めていきたいと思います。
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